凧(いかのぼり)俳句会

令和8年2月の句

                 河辺 さち子

寒明の歩の軽やかに伸びやかに

人影の東風の宮居に膨らめり

いぬふぐり昨夜の星のしづくとも

太閤の御土居の跡や草青む

東風吹かば鈴生りの絵馬響き合ふ

凧例会

  • 緑青の兆せる鋲や春の宮

  • 忌を修し紅梅の香の豊かなる

  • 紅梅の莟ぼつてり咲きそむる

  • 身の軽く目覚めてをりぬ春立つ日

  • 弾初は孫と連弾肩寄せて

  • 這ひ這ひをしさうな手足春来る

  • 古谷孝子

  • 二宮桃代

  • 荻巣純子

  • 生島陽子

  • 幸田素子

  • 野田光江

  • 父よりも三倍生きて冬銀河

  • 法螺の音に護摩木の火勢追儺寺

  • 春セーター出して抽き手の軽く鳴る

  • 繕うて着る昔あり針供養

  • 鐘のなき寺の一灯針祀る

  • 若布干す伊根の舟屋の風に干す

  • 蒲田豊彦

  • 尾崎みつ子

  • 西村操

  • 生島久夫

  • 松坂由美子

  • 蒲田雅子

  • 冬ごもり一灯のみで日日暮らす

  • 牡丹の赤き芽吹きや裸婦の像

  • 針供養節くれだちし指を揉む

  • 針仕事の母の懐かし針供養

  • 大野雅子

  • 安田富子

  • 松谷一枝

  • 豊泉白水

高槻句会

  • 堅香子の風むらさきに皇子の墓

  • 寒明や杜氏それぞれ生国へ

  • 冴返る頬に夫の手そつと触れ

  • ゆづり合ふ山頂の椅子木の芽晴

  • 独り居の問はず語りや寒明くる

  • 雲海のごと葭焼の燻れり

  • 蒲田雅子

  • 生島陽子

  • 山田恵美子

  • 福田日支朗

  • 安田富子

  • 豊泉白水

  • 初恋は片栗の花花言葉

  • 寒明や人も光も動き初む

  • 凍返る顔認証に抱く不安

  • 清めたる部屋に日溜り寒明くる

  • 名を変へて大河は海へ草青む

  • 盆梅の端枝にひらく八重の紅

  • 垣内たかし

  • 生島久夫

  • 西村操

  • 上土優美子

  • 尾崎みつ子

  • 長嶋吐夢

  • 春光や故郷の山河鮮やかに

  • かたくり咲く一花一花に日を集め

  • 地祇の声聞く片栗の花の反り

  • 蒲田豊彦

  • 松坂由美子

  • 荻巣純子

大東句会

  • ひとまづは完治したとし春の風邪

  • 女子の声混じる野球部日脚伸ぶ

  • 盆梅や粋を極めて鉢の中

  • 白檀のかをり仄かに春立ちぬ

  • 横文字の料理は苦手花菜漬

  • 春風やBGMに試歩軽き

  • 古谷孝子

  • 幸田素子

  • 清水昌子

  • 野田光江

  • 松谷一枝

  • 二宮桃代

  • ポニー乗る孫の賀状の笑顔かな

  • 迂闊にも妻に貰うて春の風邪

  • 春の風邪フォンダンショコラ口中に

  • 目の潤み見るもの淡く春の風邪

  • 早春や宝前の砂ひかりたる

  • 白梅の地に着くほどに枝垂れたる

  • 垣内たかし

  • 清水正浩

  • 大野雅子

  • 藤原たけじ

  • 小森道子

  • 山田泰子