凧(いかのぼり)俳句会

令和8年7月の句

                 河辺 さち子

白南風や大きく高く鳶の舞ふ

百合の香の待合室や歯科医院

金魚選る熟練の指捌きかな

岩肌を顕に夏の伊吹山

炎帝に万物息を潜めたる

凧例会

  • 蛍火の闇に綴るや草書体

  • ハンカチに強気と弱気包み込む

  • 気安さについ口滑る心太

  • 来世の私あるなら蝸牛

  • 旅なれや奇抜な柄のハンカチーフ

  • 生島久夫

  • 蒲田豊彦

  • 蒲田雅子

  • 松坂由美子

  • 清水昌子

  • ビオロンの哀愁響く夏夕

  • ハンカチやもう戻れないあの日には

  • 水槽の中の金魚と睨めつこ

  • 噴水の奏でる音に合はせ吹く

  • 金魚玉軒に吊るして空仰ぐ

  • 二宮桃代

  • 尾崎みつ子

  • 野田光江

  • 大野雅子

  • 生島陽子

  • 金魚の尾だらりと垂れて休みをり

  • 飼ひ慣れし金魚まるまる主顔

  • 餌をやる指をつついてゐる金魚

  • 金魚にも美醜のありて選られけり

  • 掬ひたる金魚きらめく露店の灯

  • 荻巣純子

  • 安田富子

  • 清水正浩

  • 松谷一枝

  • 藤原たけじ

高槻句会

  • 蓮池をひと洗ひして通り雨

  • 闖入の髪切虫に騒ぎ立つ

  • 登り口より若竹の槍衾

  • 嫋やかな源氏名多き杜若

  • 飛ぶ鳥の自由見てゐる端居かな

  • 尾崎みつ子

  • 生島陽子

  • 福田日支朗

  • 安田富子

  • 上土優美子

  • 端居して又句談議を繰り返す

  • 鱧料理京の祇園の風物詩

  • うな垂れてなほ香りたつ百合一輪

  • 青田から青田へ波の移り行く

  • 山百合に出合ひて知りし孤独かな

  • 荻巣純子

  • 垣内たかし

  • 田中春香

  • 蒲田雅子

  • 豊泉白水

  • 蟬しぐれ往生際のよかりけり

  • 離陸機の空を押し上げ梅雨明くる

  • 端居して妻の淋しきことを言ふ

  • 黒百合のゆるる岩場の尾根伝ひ

  • 日捲りに海の匂ひや七月来

  • 長嶋吐夢

  • 山田恵美子

  • 蒲田豊彦

  • 生島久夫

  • 松坂由美子

大東句会

  • 風涼し波打ち寄する太閤井

  • 湖よりの風の涼しき大仏殿

  • 若き日の父と登りし近江富士

  • 芭蕉句碑夏の日差しを浴びて燦

  • 大琵琶の湖一枚の夏の風

  • 松谷一枝

  • 野田光江

  • 田中飄然子

  • 古谷孝子

  • 濵田浩子

  • 近江富士真つ正面に青田道

  • 梅雨明や夫と来し思ひ出の街

  • 梅雨明けて超然たりし伊吹山

  • 汗拭きつつ天守閣へと駈け上る

  • 鳰の湖指呼に鶯老を鳴く

  • 二宮桃代

  • 山田泰子

  • 清水正浩

  • 藤原たけじ

  • 荻巣純子

  • 万緑や車窓に迫る伊吹山

  • 豊かなる近江の海の涼しさよ

  • 青田から青田へ湖の風渡る

  • 清水昌子

  • 小森道子

  • 蒲田雅子

  • 老鶯も一景として湖望む

  • 甚平着てハンドル握る楽しさよ

  • 夜濯や日々振り返る暇も無き

  • 生島陽子

  • 垣内たかし

  • 大野雅子