凧(いかのぼり)俳句会

令和8年5月の句

                 河辺 さち子

松蟬や一の橋より山がかる

身ほとりの山気を染めて桐の花

夏めくや川に沿ひゆく能勢も奥

新緑の懐に着き深呼吸

神宿る大欅なり風薫る

凧例会

  • 開く葉の山の香うれし柏餅

  • 指図無き暮らしに甘へ暮の春

  • 芍薬や蕾の開く音聞こゆ

  • テコンドーの防具はづして柏餅

  • 褐色の葉のしつとりと柏餅

  • 藤原たけじ

  • 古谷孝子

  • 田中飄然子

  • 清水正浩

  • 豊泉白水

  • 柏餅長子泣くなと教へられ

  • 小説のはじまるやうに牡丹揺るる

  • 我が家はをのこばかりや柏餅

  • 城址の野外ステージ夕薄暑

  • 鉄砲も槍も草の名茂り中

  • 松坂由美子

  • 西村操

  • 幸田素子

  • 尾崎みつ子

  • 荻巣純子

  • 手を打てば鯉寄り来たる長閑さよ

  • 芍薬をさはに投げ入れ大花瓶

  • 芍薬を五六本活け世に疎く

  • 神苑の苔むすところ山帰来

  • 新緑や浪速最古の多宝塔

  • 松谷一枝

  • 清水昌子

  • 蒲田雅子

  • 大野雅子

  • 二宮桃代

  • 卯の花や白の浮き立つ雨催ひ

  • 献木の二万千余の若葉風

  • 上棟のお三時に茶と柏餅

  • ぼうたんの揺れて重なる真くれなゐ

  • 芍薬の白きを供へ七回忌

  • 安田富子

  • 野田光江

  • 生島久夫

  • 蒲田豊彦

  • 生島陽子

高槻句会

  • ひとめぐりしてまた同じ薔薇の前

  • 若楓見上げて笑顔なりしかな

  • 若楓赤き翼果の震へたる

  • 風渡る一山一色若楓

  • 緋牡丹のゆつたり揺るる亭午かな

  • 福田日支朗

  • 田中春香

  • 豊泉白水

  • 生島陽子

  • 蒲田豊彦

  • 新緑や身ほとりに風寄せてをり

  • 終の香を放ちて牡丹崩れけり

  • 登廊をゆつくり上り牡丹愛づ

  • 晩年といふ重き言の葉若楓

  • わだかまり打ち明けやうか水羊羹

  • 垣内たかし

  • 松坂由美子

  • 長嶋吐夢

  • 尾崎みつ子

  • 蒲田雅子

  • 門よりの牡丹の白を見入るかな

  • 大峯に天女花香を放つ

  • 故郷を守る長男柏餅

  • 雲竜のにらむ禅寺牡丹咲く

  • 田水張り最澄の山暮れ残る

  • 荻巣純子

  • 生島久夫

  • 上土優美子

  • 山田恵美子

  • 西村操

大東句会

  • やわらかき風を連れ来る柿若葉

  • まほろばのくづれ土塀や柿若葉

  • 次世代を如何に育てむ子供の日

  • 自販機を包む木蔭や柿若葉

  • 松蟬や我が家はゆるき坂の道

  • 野田光江

  • 幸田素子

  • 松谷一枝

  • 清水正浩

  • 大野雅子

  • 若葉風子規の句碑建つ船着場

  • 過疎村の空に久々鯉幟

  • 六本の乳歯揃ふや柿若葉

  • 薫風に身ほとりの清々しとも

  • 蚕豆の莢の嵩なす貸農園

  • 二宮桃代

  • 藤原たけじ

  • 清水昌子

  • 垣内たかし

  • 山田泰子

  • 繙ける母の句帳や鳥雲

  • 木道を歩む若葉の風を抱き

  • 濠端に釣人あまた夏はじめ

  • 古谷孝子

  • 小森道子

  • 濵田浩子