凧(いかのぼり)俳句会

令和7年11月の句

                 河辺 さち子

満目の芒が原となる宮址

名苑の点景となる二羽の鴨

行楽の人出もみぢの色を追ふ

飛火野の広さを分かつ鹿の群

赤に黄に風の彩る散もみぢ

凧例会

  • 朝の日に二人の影や大根引く

  • まどろみの稚に夕日や冬あたたか

  • 子の彼女笑まふ会釈や冬ぬくし

  • 独り居のぼつぼつ始む冬支度

  • 大根煮る昭和歌謡を流しつつ

  • 妣の物羽織るひと日や冬ぬくし

  • 新酒酌み呼び名飛び交ふ同窓会

  • 割木積み山家は長き冬にいる

  • 生島陽子

  • 松坂由美子

  • 清水正浩

  • 古谷孝子

  • 西村操

  • 蒲田雅子

  • 幸田素子

  • 尾崎みつ子

  • 気にかかる案件一つ大根煮る

  • くしやくしやの母の笑顔や大根畑

  • 新蕎麦の皿の絵文字のつるつると

  • 大き猫と見えて狸や通勤路

  • 冬暖や社務所の窓の開きしまま

  • まの当り隠しもあらで鵙の贄

  • 大根を番へて竿に吊しけり

  • 思ひ出の浮かびては消ゆ石蕗の花

  • 野田光江

  • 清水昌子

  • 二宮桃代

  • 松谷一枝

  • 生島久夫

  • 荻巣純子

  • 蒲田豊彦

  • 大野雅子

高槻句会

  • 蹲踞の水清らかに散紅葉

  • 阿弥陀堂紅葉明りに扉を開く

  • 散もみぢ傘寿の抱く曾孫かな

  • 初しぐれ銀閣寺まであと五分

  • 親鸞の荼毘の跡訪ふ冬紅葉

  • 兄在せば故郷のみかん届くころ

  • 独り居の大嚏してをなごとぞ

  • 豊泉白水

  • 蒲田雅子

  • 安田富子

  • 尾崎みつ子

  • 山田恵美子

  • 松坂由美子

  • 西村操

  • バイオリンの発表会や孫の秋

  • 立岩に波頭砕けて冬怒濤

  • 子供より親の緊張七五三

  • 伊勢の御の文机とあり照紅葉

  • 介助犬頬を寄せ来るバス小春

  • はつしぐれ華やぎもあり淋しさも

  • 紅葉散る鳥獣戯画の寺の庭

  • 垣内たかし

  • 蒲田豊彦

  • 荻巣純子

  • 生島陽子

  • 福田日支朗

  • 生島久夫

  • 長嶋吐夢

大東句会

    • 月冴ゆやきらめく街を眼下に見

    • 散紅葉手延べ硝子に揺らぎをり

    • 自販機の赤いランプや冬来る

    • ぽとり落つ射的のおもちや酉の市

    • 酉の市手締めしてゐる異邦人

    • 風除や舟板塀の高き町

  • 大野雅子

  • 幸田素子

  • 小森道子

  • 清水昌子

  • 清水正浩

  • 二宮桃代

  • 旅の途の三本締めや酉の市

  • 石仏をしばしあたたむ秋日かな

  • 石蕗の花枯山水に日を弾く

  • 風除も無く砲台の寂れやう

  • 風除や子の選択を尊重し

  • 酉の市喪中はがきの届きをり

  • 野田光江

  • 濵田浩子

  • 藤原たけじ

  • 古谷孝子

  • 松谷一枝

  • 山田泰子