

河辺 さち子
喧騒も目出度き響き初詣
初烏広き宮居の空を統べ
人日や走る神馬に逢ふも縁
淑気満つ光纏うてゐる神馬
吉報の届く朝や風花す
弓始きりりしなうや袴の娘
新年やフランス語をば学ばむと
終のいろ尽くし一輪冬薔薇
木枯に追ひかけられるムンクの目
口角をしつかり上げて初笑
亡き人に献盃をして初句会
清水正浩
垣内たかし
尾崎みつ子
蒲田豊彦
濵田浩子
山田泰子
年立つやまた気ままなる老いの日と
イタリアンもフレンチもよし祝箸
初日待つ狼煙のごとき千切れ雲
和やかにクイズも出され初句会
初湯して余生の思案如何ばかり
皆揃ひ帰りて静かなる初湯
幸田素子
松坂由美子
福田日支朗
荻巣純子
二宮桃代
生島久夫
読初は先師の句集滝がしら
いつも見る生駒の山や今朝の春
あべ川のきなこ飛ばして初笑
老夫婦お神酒酌み合ひ笑初
誉め言葉に恥ぢらふ媼福寿草
幸せを呼び込んでゐる初笑
蒲田雅子
大野雅子
古谷孝子
藤原たけじ
生島陽子
松谷一枝
初電車九歳の子の一人旅
さりながら顔ほかになし初鏡
ひとテンポ遅れて祖母の初笑
一匙の離乳食より年新た
福笹の小判乗り来る環状線
清水昌子
西村操
安田富子
野田光江
豊泉白水
風花の夜景となれり摩天楼
青空のもどり風花止みにけり
風花や中山道に追分の碑
ふつくらと暖とるやうに寒雀
寒雀垣根の日差し膨らます
乳吞子に乳晒したる寒夜かな
生島久夫
荻巣純子
安田富子
垣内たかし
蒲田雅子
上土優美子
八雲はれていま生駒嶺に初日さす
風花や星の礫となり消ゆる
風花や丹後の路地に機の音
吹き曝す風の岬の寒立馬
光年の果の凍星我老いぬ
風花や鐘撞堂に人の無く
長嶋吐夢
山田恵美子
蒲田豊彦
松坂由美子
西村操
豊泉白水
信号の三分長し寒の雨
酔うて上る階二百冬の月
風花や嫋やかなひと連れ逝きぬ
尾崎みつ子
福田日支朗
生島陽子
日時計は子の刻を指す冬日向
靴ひもを固く結びて探梅行
探梅は寂しきものと逝きし夫
探梅や大阪城にも兆す色
引き寄する一つの枝や梅ふふむ
濵田浩子
清水正浩
古谷孝子
垣内たかし
清水昌子
初日の出夫の歳越え古稀に入る
足音に群れの乱るる初雀
福よ来い十日戎の今日の句座
探梅の時期ままならぬ温暖化
良く笑ふ生後五ヵ月明の春
山田泰子
二宮桃代
小森道子
藤原たけじ
野田光江
足るを知る事が大事と初法話
初夢や昭和の茶の間父母も居る
一月や地震の慰霊となる一日
松谷一枝
幸田素子
大野雅子