凧(いかのぼり)俳句会

令和8年4月の句

                 河辺 さち子

宇治上の切妻美しき風光る

花雪洞ふと過ぎりたる君の影

思ひ出は朧の中に仕舞ひたる

諸々の命の鼓動春の水

それぞれのキャンパスライフ緑立つ

凧例会

  • 城址は学舎となり山桜

  • 廃校の正面玄関さくら満つ

  • 途中下車したき車窓の桜かな

  • 年年の思ひ重ねて桜かな

  • 半眼の弥勒菩薩や春の昼

  • 蒲田雅子

  • 松坂由美子

  • 清水正浩

  • 豊泉白水

  • 清水昌子

  • 旧友と長き将棋や春の昼

  • 花明り一期一会の東山

  • ふらここの振り幅ほどの憂ひかな

  • 泥団子作りに夢中春の昼

  • 街道の石畳美し花吹雪

  • 田中飄然子

  • 生島久夫

  • 西村操

  • 松谷一枝

  • 古谷孝子

  • ポケットにピアス見つける春コート

  • 予讃線の海の碧さよ菜の花よ

  • 背割の桜淀の流れを薄紅に

  • 春昼や村の鶏放し飼ひ

  • 今年また大川端の桜愛づ

  • 幸田素子

  • 二宮桃代

  • 生島陽子

  • 尾崎みつ子

  • 大野雅子

  • 花散らす一夜の雨の無情かな

  • 夜桜やあてもなく浮き立つ心

  • 父に似て兄も一徹松の芯

  • 背割桜河畔の景を膨らます

  • 荻巣純子

  • 藤原たけじ

  • 野田光江

  • 蒲田豊彦

高槻句会

  • バンジージャンプに揺るる吊り橋日永かな

  • 紙風船乾きし音の手に残る

  • 花筵上座下座もなく宴

  • 丈長の制服に照れ入学す

  • 春灯の菩薩の笑みを拝みぬ

  • 安田富子

  • 豊泉白水

  • 荻巣純子

  • 生島陽子

  • 西村操

  • 麦踏や湖北の風に背を押され

  • 天辺の落ちてきさうな花曇

  • 春燈の揺らぐ川面を船の行く

  • 白鷺の天守まぶしき花吹雪

  • 水音の明るきところ水芭蕉

  • 蒲田豊彦

  • 垣内たかし

  • 生島久夫

  • 福田日支朗

  • 尾崎みつ子

  • 境内に光あつめて花御堂

  • 辛夷咲く遠嶺は雲を払ひたる

  • ドーナツの穴から覗く春の月

  • 父母を思ひ出したる花の雨

  • 蒲田雅子

  • 山田恵美子

  • 上土優美子

  • 松坂由美子

大東句会

  • 大海をめざす漢や春の川

  • 皿の平目身の反り返る春の水

  • 山々のひかり集めて春の川

  • 椿寿忌や城を仰げば刻太鼓

  • かき集むテラスの隅の花の塵

  • 藤原たけじ

  • 山田泰子

  • 幸田素子

  • 二宮桃代

  • 清水昌子

  • 七色が空へと還るしやぼん玉

  • 書き足らぬ事多し文椿落つ

  • 学童の弾ける声や春の川

  • きらめきて岩間流るる春の川

  • 花の雨恵みの雨となりにけり

  • 濵田浩子

  • 大野雅子

  • 小森道子

  • 清水正浩

  • 垣内たかし

  • 花人を包みて余る大枝垂れ

  • もう無理はきかぬ身体や石鹸玉

  • せせらぎは平和の調べ春の川

  • 古谷孝子

  • 松谷一枝

  • 野田光江